2020年6月29日

「新しい日常」にツイテケナイ黄昏エンチョーのつぶやき ~その6~ 不安の正体(終)

改訂教育基本法には家庭教育も書き込まれたが、保護者の皆さんからは「我が家で変わったことは何もありませんよ」と異見されそうだ。おそらくある程度の長い時間をかけてジワジワ管理されてきたのでお気づきでないかもしれない。「涵養」とはそういうことだ。

この度のCOVID-19騒動による一斉休校中に、学校から子どもの宿題を見ることが家庭に要請された。ほとんどの学校が、本来学校で学習すべき内容のプリントを山のように配布したと聞く。そこには「ご家庭で宿題を見てください」「時間割どおりにやってください」「できるだけ叱らず、ほめながら採点してください」のような添え文も付いていたらしい。学校でなすべき学習を家庭に押しつけ、しかも子どもの時間まで家庭に管理させるとは……言語道断だ!このことで親子関係が悪化した家庭もあると聞く。とんでもないことだ。家庭も管理されてしまったのか。抗議の声は大きくならない。やむを得ないと諦めている方も多い。教育基本法改訂のねらいの「涵養」が実現しているということか。

家庭教育における「涵養」は当初から目論まれていた。教育基本法改訂に先立つ2006年春、文科省と連携して「早寝早起きあさごはん」運動が始まった。個人的には健康運動としては悪くないと思うが、国家に言われることではない。何時に寝ようが、何時に起きようが、朝飯を食おうが食うまいが、それこそ個人が決めることである。推進した「早寝早起きあさごはん全国協議会」は、大企業からの賛同も得て豊富な資金を背景に活発に運動した。公的補助もあるらしい。今では知らない人がほぼいないほど各家庭を涵養!している。安倍首相の考えに近い教育改革を目論む面々が「協議会」のメンバーになっている。

家庭教育が国家に指導・管理されてしまっている現状がCOVID-19騒動下で露呈している。生殺与奪権まで与えてしまうのではないかと杞憂している。「早寝早起きあさごはん」にCOVID-19騒動を機に情報を操って「マスク手洗いディスタンス」(我ながら迷語呂合わせ?)が追加され、それを子どもに押しつけている現状を僕は我慢ならない。日常を一々細かく管理されたくない!自分のことは自分で決める!と、黄昏ならぬモーソーエンチョーは吠えておく。みなさんも一緒に吠えていただきたい。「自分のことは自分で決める!」と。自分のことを自分で決められない社会が常態化されていくことが怖い。これがエンチョーの不安の正体のようだ。

とにもかくにも、子どもの園生活は「要請」や「ガイドライン」に惑わされず、幼児教育の本質を見失わずになすべきことをしっかりとなしていきたいと思っている。
「不安の正体」の項、まずは「これにて一件落着」!(了 6/7)

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