国家権力が幼児教育や家庭教育にまでジワジワとちょっかいをだす時代がやってくる!たまったもんじゃない!ふざけるな!ヨケーなお世話だ!、と強く思ってきた。新自由主義が台頭した40年程前から「自由」を標榜しながらその裏で弱者切り捨てを行ない「自己責任」を主張する手法に懸念を抱いていた。その懸念が、COVID-19騒動を機に、学校や幼稚園や家庭で起こっている事態とピタリと重なってしまった。
全国の大多数の園長・設置者--先の「教育勅語」を園児に暗唱させていた園長・設置者も当然含まれる--は、改訂教育基本法の中に幼児教育が書き込まれることを歓迎した。これで幼児教育が充実する!改訂に賛成しよう!そんな気運が一部で盛り上がった。これが「幼児教育無償化」にも繋がったということもできる。確かに国は幼児教育のために以前よりは金を出すようになった。でも、でもである。金も出すが、口も出す。国のために命を捨てることのできる人づくりをしろとまでは言ってこないが、幼稚園から小学校への指導要録の提出の義務化、学校並みの環境づくりの推進、一律管理の推奨などなど様々なことを幼稚園に要求してくるようになった。
COVID-19騒動で文科省は全国の学校に具体的な活動を想定して様々なガイドラインを出した。国家公務員が大まじめにこれを書いているわけだが、情けないやら可笑しいやら、滑稽すぎて読むに堪えないものばかりだ。プール活動と体育のガイドラインは特に笑った(失礼!)。プール活動も体育も「3密」を避けマスクをしながら活動できないことは自明なことだ。だから官僚たちも苦労したのだろう。
ンナコトデ、授業ができるか!と思われるようなマニュアルばかりである。紙幅の関係で一々紹介しないが、A4版2枚にあぁだこうだ書いた後、結論は「このような対策を講じることが困難であり、児童生徒の安全を確保することができないと判断する場合は、今年度においては水泳授業の実施を控えるようお願いします」ときた。ナンノコッチャ!国としての責任を回避してるだけじゃないか。そして「このことについては、幼稚園におけるプール活動についても同様です」と続く。こういう形で、幼稚園にもジワジワ押し寄せてくる。ヨケーなお世話だ!幼稚園のことは幼稚園で判断する!。教育基本法の中に幼稚園が書き込まれたことによって、こんな漫画のようなガイドラインをまじめにしかも言われるまま守る園がきっとあるのだろう。トホホホッ。(6/3、つづく)